2013年12月29日日曜日

頂上決戦 B'z VS Aerosmith

今年の夏に競演した二組のバンド ビーズはエアロスミスから多大な影響を受けている。
類似している二つの魂を似ている二曲から読み取りたい。
ここに、日米頂上決戦が始まる。



日米対決と言ったがまずはエアロから
曲は彼らの再始動の動力源となった9thアルバム、パーマメントヴァケーションから
Heart's Done Time

うねりあげるギターから狂ったようにスティーブンタイラーのシャウト。
これでロックキッズならイチコロだろう。
ジェットコースターに乗ったように爽快に駆け抜ける曲だが。
歌詞はとんでもないことを歌っている。

Met a woman, she had a man
Couldn't help it, I had a plan
Right around midnight he was gone
Saw her red light, she left it on


と、いきなりツレがいる女とヤリたいと男が、ツレの留守の間に部屋に
忍び込む計画を立てるという過激な内容。

And oh, my Heart's Done Time
And oh, now she's mine


Done time とは刑期を終えるという意味で、心の刑期を終えたつまり、
もうガマンしないぜ!俺はヤルゼェ~!止めてみな!と獣ように叫んでるわけです。
そして決め台詞「もうお前のオンナはオレ様のもの!イェヤァ!」

If there's a reason for these chains
It's like we suffer to ease the pain
Now I got this feelin' inside of me

My heart's in jail and I can't break free

続く二番ですが、これもまたガマンすんな、ガマンは痛みだけを生む 自由になりてぇ!!!
といかにもUSA!USA!な感じのとんでもない歌詞。
最高になるためにここはガマンするな!というとこでしょうか。

そしてそこからもう奇声をあげながら、もうお前のオンナはオレ様のもの!と連呼の怒涛のラスト

見方を変えれば、お前の心はもうオレ達に鷲掴みされてるのさ!ともとれるぐらに、
ゴージャスでお下劣な最高な曲なわけです。
スティーブンタイラーの不気味な笑い声でアルバムの一曲目が終わります。
続く曲もとてもパワフルでまさにエアロスミス黄金期と言っていいでしょう。

では後者B’z
これまた9thアルバム、SURVIVEの一曲目 
DEEP KISS この曲にはB’zの歌詞のエレメントがほとんど詰め込まれている。


曲構成も音もとてもよく似ているこの曲は原曲では稲葉氏の狂った笑い声で始まる。
イヤイヤイヤイヤイヤ~とシャウトにのせさぁ第一声!エアロみたいにとんでもない歌詞が来るか!?


予想通りあの娘は逃げちゃった。 
いっさいがっさい持ってかれました。
やはり現実は渋い。

え?

わかってる、わかってるって。
ハヤかったり、ヘタクソだったり やたら気がきかなかったり
そりゃ他の男でもできるわ Ah~

といきなりフラれちゃってます。しかもほかの男と逃げられちゃったみたいです

僕には僕の夢がある。破れかけの夢がる。フラれ続けても堪えない
しょうもない悩みは忘れよう。
強力なさみしさに負けないアイアンマンになりたい。
ちょっとやそっとではひび割れない 石のように 
ねぇだれかおくれよ DEEP KISS

でましたB’z特有の虚勢をはりつつ弱音を吐く。自分に言い聞かせて必死にガマンしています。

あんたそれじゃ一生ダメなまんまよと
罵られあきらめられ他人と比べられてきた
髪を切ってちょうだい、しゃべりかた変えてちょうだいって
あいつまるでどっかの先生

これまた特有の女性に弱いだらしない男の愚痴が続きます。
背景として女性がキツかった?バブル時代からの経験からでしょうか?

またこれは稲葉氏本人の体験談という噂。
中学の教員免許を取ろうとしたとき長髪だった髪を切るように言われて拒否をしたことと、
実習先の学校で、岡山弁を子どもたちにツッコまれたエピソードが元になっているようです。

僕には僕の意地がある。しなるムチのような意地がある。いじめられても痛くない。
噂なんてどうでもいい。
最高の人がまっているよ。まだまだチャンスは巡り巡って
黙って研ぎ続ける才能 ナイフのように
でもその前におくれよ DEEP KISS

もはやガマンすることが才能と言わしめるぐらい、ガマンしています。チャンスをうかがっています。
最高になるためにここはガマンだ!ということでしょうか。

愛の足りない人があふれ、奪うことに耽っている。
爆発しそうになっている。誰にも受け止められない。
今欲しいのは優しい DEEP KISS

しかしそのガマンももうすぐ爆発寸前です。
エアロの曲から言えば結局、ガマンは心を傷つけるだけなのでしょうか?
このあと負け犬のように吠えながら壮絶に曲が終わります。

さてこの似ているようでまったく違う二曲。日本人としてはどちらの方がしっくりくるでしょうか?

またB’zのこの曲のPVはニューオリンズのフレンチクォーターで撮っています。
B'zが路地で演奏をしていると警官が職質に来てしまうという内容です。
ここはエアロのパーマメントヴァケーションに収録されているRAG DOLLのPVでも使われていて、
こちらは最後エアロスミスの演奏とともに町中がカーニバルになるという内容です。
つまり、国を代表するエアロスミスなら町中お祭り騒ぎになるけど、
日本人の俺たちが騒いだらそりゃポリス来ちゃうよね。という自虐が含まれているのです。
職質から必死にあらがう稲葉氏をよそにギターを黙々と弾く松本氏には流石というところでしょうか?
とはいえ二つとも行く付くのはセックスがしたいという激しい欲求ってのがなんともロックですね。
聖飢魔Ⅱ的に言えばIt's natural providence!でしょうか。
B’zをフルで聞きたい人はぜひアルバムSURVIVE借りてみてください。




rag doll


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